ビートルズ「Now and Then」におけるAI技術、Python、音声処理、クラウドサービスの活用を解説します。ジョン・レノンの声はどのようにして復元されたのでしょうか?
ビートルズ最後の新曲『Now and Then』とは?
ビートルズというポップミュージック史上最も伝説的なバンドの新曲『Now and Then』が、2023年11月1日にリリースされました。
1977年、ビートルズの元メンバーであるジョン・レノンは、自宅でカセットテープに3曲のデモを録音しました。このうち2曲は「ビートルズ・アンソロジー」シリーズの一部としてリリースされました。
しかし、3曲目の『Now and Then』は音質が良くなく、ジョージ・ハリスンがギターパートを録音したものの、リリースできませんでした。
2020年頃になり、AI技術が進化したことで、使い物にならないとされたカセットテープのデモ音源からジョン・レノンのボーカルパートを復元することに成功しました。これは、AIがアーティストを支援する一例と言えるでしょう。
今後、他の音楽バンドの使えなかったデモ音源がAI技術で復元され、新曲としてリリースされると思います。
ビートルズ最後の新曲『Now and Then』で使われたIT技術とは?
では、ビートルズ『Now and Then』プロジェクトでどのようなIT技術、プログラム言語、クラウドサービスなどが使われたのでしょうか?
ビートルズ『Now and Then』プロジェクトでは、複数の高度なIT技術が使用されていると考えられます。
まず、オーディオの復元や改善には「音声処理技術」と「人工知能(AI)」が中心になります。
音声処理技術は、音の波形を分析し、特定の音(例えば、ボーカルやピアノ)を識別、分離するために使用されます。AI、特に「機械学習」という分野は、音声からノイズを除去したり、音質を向上させたりするのに役立ちます。
プログラミング言語に関しては、「Python」や「C++」が使われます。Pythonは機械学習の分野でとても人気があり、多くのライブラリ(プログラミングの助けとなるツール群)が利用可能です。C++は高速な処理が必要な場合に選ばれることが多いです。
クラウドサービスについては、大量のデータ処理やAIモデルのトレーニング(AIに特定のタスクを学習させるプロセス)には、Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azureのような大手クラウドプロバイダーがよく使われます。クラウドサービスは、大規模な計算資源を提供し、世界中のどこからでもアクセス可能です。
ビートルズ『Now and Then』プロジェクトでは、上記の技術を組み合わせて、古いカセットテープの音声をデジタル化し、ジョン・レノンの音声だけを分離できます。AIを用いて、音声と楽器の音を分離し、ノイズを減らし、クリアな音質を作り出すことが可能です。
また、クラウドサービスを利用することで、大量のデータ処理やAIのトレーニングを効率的に行うことができるのです。
近い将来「ジョン・レノン」の音声が販売される
近い将来、「ジョン・レノン」の音声が販売されるかも知れませんね。ユーザはジョンの声を購入し、自分が作曲した曲のボーカルとしてジョン・レノンに歌ってもらうことができます。アマチュアバンドがライブで楽器を演奏し、ボーカルは「ジョン・レノン」に担当してもらう、なども可能です。
またAI技術を利用すれば、別れた家族や友だちの声を復元し、自由に会話できるようになります。
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